
日野町2
●File No.009/通りたくない道【「この道はイヤなんだよねぇ」(某タクシー運転手の証言)】先日姉が野洲駅からタクシーをひらって日野へ帰るとき、タクシーの運転手からこぼれた話。
「日野町までお願いします」姉はそう言うと後部座席に深く腰掛けた。運転手は軽くうなずくと静かに車を走らせた。しばらくすると運転手が話かける。「日野町ですか…。実は私もよく日野へ走るんですが、一箇所だけ通りたくない道があるんですよ…。」
「えっ」「いやねぇ、こんなこと言うと気にされてよくないんですが…」「どこですか?」「ええ、あまり気にしないで下さいよ」タクシーの運転手はそういって、前方を凝視しながら続けた。「この先に鈴という交差点がありますよねぇ、そこから鋳物師につながる区間の山道ですよ…。あなたも深夜は走るの避けた方がいいですよ。よくこんな道みんな平気で通るものだ…」運転手はそう言うと口を閉じてしまった。姉は後日その事を私に話したのだが、私は少々驚いた。私自身その区間は通勤道として重宝していたのだが、この話しを聞く数日前にこの区間で不思議な体験をしていたのだ。深夜1:30ごろ仕事を終えて自宅に向かう途中だった。ちょうどこの区間にさしかかる直前に、ラジオのチューニングが狂いラジオが聞こえなくなってしまった。アンテナをたたんでいたのだろう。山道にはそう珍しいことではない。ぼくはそのまま気にもせず車を走らせた。すると、ちょうど山道の中間地点くらいで、急に全身に鳥肌が立ちはじめたのだ!。季節は夏だったが、車のエアコンは故障中で車内は蒸し暑い。決して山道で気温が下がったとは思えない。嫌な空気が車内を包み込み私はそのままアクセルを踏み込んだ。そして次の瞬間僕の両目から涙が溢れ出ているのに驚いた。「うわっ!なんだこの涙は!」
…なんだか悲しいのだ。カナシイ…。車は徐々に速度が落ちて行く。
とそのときスピーカーのハウリングと共に携帯電話が鳴り響き、私は我に返った。「もしもし」「…」無言。ラジオからは先ほどと同じように歌謡曲が流れている。一体何だったのだろうか。不思議な体験である。姉の話しを聞いてからは、深夜にこの道を通過するのは避けるようにしている。現在それ以外の報告は受けていない。
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No.011/聴こえる…「熱い熱い…」【日野町の河原地区で、深夜に白い服を着た女の人が「熱い熱い」と訴え、彷徨っているらしい】●●地区から●●地区に抜ける道を200m程上った右手に、山道の入口らしき道がある。現在は使われた形跡はなく草木に埋もれているが、注意してみると確かに道が続いているらしく、しかも、自動車1台ぶんくらいの幅がある。深夜にこの山道脇の道路を通ると、稀に白い服を着た女性と出くわすことがある。しかも、彼女は「熱い熱い」と訴えていると云うのだ。昔、この山道の上には火葬場があり40年位前まで使用されていたらしい。恐らくその時の亡霊ではないだろうか。遭遇しても、特に害はない。
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No.012/うわぁ、この子供、人間と違う・・。【大谷の林の中に・・・】先日、仕事から帰る途中だったのだが、いつも大谷の坂を通っている。まだ1月で外はすごく寒い。時計はもう、夜の12時になっていた。大谷公園を曲がり国道307に合流した瞬間、急に体中に鳥肌を感じ、いやな空気が僕をとりまいた。「うわぁ、ヤバイな・・・。」この感覚は過去に2回体験していたので、原因は何であるかがはっきりとわかる。「うわぁ、・・・。」前方を凝視しながら車を運転していたのだが、案の定目から涙があふれ始めた。もう、こうなったら末期症状である。僕はそのまま●●●の前を通り過ぎたのだが、向かいの林の中に7才くらいの少年が三角座りをして、じっとこっちを見ているのだ。「み、見てもた・・・。人間ちゃうやんこの子・・。」寒い氷点下の冬の外に、半袖半ズボンの少年が林の中で三角座りをしている理由が、僕には説明できない。で、なぜか7才という感じがした。多分7才だと思う。でも、この場所で今まで何も感じたことがないので、多分通りすがりの霊だったのではと思う。
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