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いざタロフォフォへ
「保険どうしょう…?」ダラーレンタカーのフロントで谷口君と相談。 車体は38ドルポッキリなんやけど、保険がな・・・。全部カバーされてるので40ドルくらいするな。しかもここの営業時間中には帰ってこれへんって言われたし「乗り捨て料金15ドル」がいるわな。なになに、合計で93ドルか・・・。保険なぁ、ランク下げても構へんねんけんどなぁ。そやけど、谷口君こんなに固い人やとは思わんかったな…。そやけど運転すんの僕やしな。何かあったらえらいことやし、やっぱり入っとこ。 「全部入っとこか!!!」 「そのほうがいいんちゃう?」谷口君、そんなに僕の運転が信用できんか? で、決定!! フロントの姉ちゃんにタロフォフォまでの道を聞く。 簡単な観光用パンフの地図で教えてくれる。えっ、もっとちゃんとしたロードマップないの? 「ちゃんとしたマップは、この道を走ってもらった右手の建物が観光センターなんで、そこで説明してもらって地図をもらってください」 「ほーっ」二人口を揃える。
さて、出発!!。谷口君が運転席側に廻り込む。おっ、運転してくれんのか? なんや、一周廻ってきたで。え、なになに、助手席と間違えた。なるほど。 いざ運転席に乗り込む。ほー、助手席に乗ってる感じやな。ほー、こっちがウインカーかっ!!ほー。感心感心。
いざ、出発!!エンジンをかける。おっ、オートマチック車なんや。ドライブに入れてサイドブレーキをはずす。なんや、右手でこの作業してもあんまり違和感ないな。おっ、動いたよ。 とりあえず道路出てみよか。早速道路に出る。あっ、そうか右側走らなアカンねんやな。よしよし。 で、ホテルロードを走ってみる。んー、コワイな。緊張するな。でも、オートマってこんなに楽な車なんやな。(僕、マニュアルしか運転したことないし。) 「なぁ、谷口君!!このまま真直ぐ走ってていいの?」 「ん。どんどん行ってくらいっ。ヒヤァー、走ってるでぇ」ちょっと谷口君も興奮気味。「伊藤さん運転どうもない?」 「ん。今のとこ…」真直ぐ走ってるだけやしな。でも、そんなに心配なんやろか。そやけど、信号がコワイな。これは一番右の車線をはしってたらいいねんな。
どんどん走る。
ア、アカン、いつのまにか右折車線に変わってしもてる。やっぱりまん中の車線を走っとこ。
どんどん走る。「なぁ、この辺やなかった?観光センター」谷口君に聞いてみる。 「うん。この辺…。」 「どうする?」 「・・・・。」 「や、やめとこか」 「ん。」 せっかくすんなり走れてるのに、一旦施設に入ったらまた流れにのるまで緊張やもんな。うんうん。事故はそういう施設から出る時とかによく起きるっていうし。…あんまし妙な動きはやめとこ。
どんどん走る。おっ、この辺全然知らんなぁ。なんかすごいなぁ、海外で運転してるよ。ホレ、周りの車みんな外国人やで。(っていうか、僕らが外国人なんやけど) 「次の信号で右廻ってくらいっ!!ほやないと左に行けへんねん。ここがアガニアのロータリーやな」 そっか、もうそんなに走ってるんや。もうアガニア地区まで来てるねんや。 で、ここで右側に車線変更。なんかバックミラーの感覚が違うな。慣れるまでちょっと不便。 おっ、ここの信号やな。ウインカーを出す。ウインカーも逆なんやもんな。 おっ、信号赤やのにみんな行ってるよ!! えっ、そうか!!右側走行やし、右折は行けるんや。なるほど。 流れにそって右折してみる。
・・・・・。
「な、なぁ、駐車場なんやけど…。(汗)」 「そ、そうみたいやな…。ゴメンなぁ、伊藤さ〜ん」 「ん。いいで。ちょっと休ー憩っ!!」あ〜、緊張した。タバコも吸えへんかったわ。タバコ吸お。
「わかった?」谷口君に聞いてみる。でももう、地図は谷口君にまかせとこ。僕は運転に集中集中。だって、道に迷う原因って、みんながあーや、こーや言うからややこしくなるんやんなぁ。谷口君が『右』って言わはったら『あいあーい』言うて右にまがらな。っていうか、僕、極度の方向オンチなんよな。絶対、僕が地図見てしょうもないこと言ったら、谷口君混乱しゃーるわ。 ・・・・谷口君には僕が方向オンチなん黙っとこ。なんかその方がいいような気がするな。それ知ったら彼、妙にオロオロするやろな。 へへ、堂々としてたろ。
・・・・・でも、もう既にここどこかわからへんねん。ヘッヘッヘっ。(真直ぐ走っただけなんやけどさ)
外で深呼吸してから駐車場を出る。 「なんか右折って信号赤でもできるんやんなぁ?」ちょっと不安やし聞いとこ。「そやけど、今、赤やで。行けるんやろか?」右にウインカーを出したまま止まる。あー、信号機の先頭に止まるの嫌やな。判断できひんわ。「多分、右折は出来るんやろ…」と、谷口君。えらい、自信なさそやな。 「でも、車来てるな。やっぱりこっちが赤やし、向こうの優先やな。待っとこか」 で、しばらくまってみる。 おっ、後ろに車がきたよ。うわっ、右折しゃーるわ。どうしょう、やっぱり行かなアカンな。信号の先頭イヤやなぁ。 おっ、車とぎれてるやん。 ・・・・行ったろ。 で、勇気を出して右折。おっ、後ろの車もついてきたよ。大丈夫なんや。よかった。ひとつ勉強になったな。右折は安全が確認できたらいつでも行ってもええねんや。了解了解。
どんどん走る。
お、ここのロータリーやな。またしても右折。やっと、要領つかめたよ。 …ほんでも、初心者マークみたいな「注意!!日本人観光客運転中」のステッカーみたいなもん欲しいなぁ。 だって、みんな、この車が『交通ルールの知らん日本人の「オロオロコンビ」が運転してるで、妙な動きするしアブナイし気付けよ。あんまり近くに寄らとこ』 なんて思ってくれへんやんな。向こうにとったら普通の車なんやもんな。 あ〜、交通戦争に巻き込まれてるよ…。 こわいな…。はよ国道に入りたいな。オロオローッ
でも、谷口君には堂々としてたろ。へへっ。 で、またどんどん走る。でもいい感じやな。気持ちいいわ。やっぱり海外に来たときは絶対レンタカー借りてドライブがいいな。視野広がるもんな。でも「注意!!日本人観光客運転中」のステッカーが欲しいな。 「また右折してくらいっ、ゴメンなー右折ばっかりで」 「ううん。どうもないで。もう慣れた。」一応そう言っとこ。 で、念願の国道4号線に。 やっぱ片道4車線は広いな。でも、あとはこの道、真直ぐ行ったらタロフォフォに着くんやんな。ちょっと運転にも慣れてきたし。おっ、周りの風景も落ち着いて見られるわ。結構この辺田舎やな。やっぱタモン地区のホテルロードと国道1号線の一部だけやな都会も。なんかいい感じやな。現地って感じがいいわ。 「なぁ、40マイルって時速何キロなんやろ?」 「メータの下に書いてない?」あっさりと。 「書いてる…」 さびし。マイルやで、マイル。キロと違うんやで。もっと感動しような。
おっ、急に車幅が2車線に狭くなったよ。ええ感じや。うんうん。お、この風景知ってるわ。きのうタロフォフォまでのバスも同じ道通ってたんや。 「この道知ってるで」谷口君に言ってみる 「うそぉ!!合てんの?!よかった…。」 「昨日バスでここ通ってたわ」なんや、谷口君も自信無かったんかいな…。そのわりには堂々としてたな。君もハッタリやな。「このまま走ったら休憩できるとこあるで。そこで一服しよ」ちょっと、知ったかぶり。 谷口君も安心したんかな「ラジオつけるで」って。 「・・・・伊藤さん昨日のバス寝てたんちゃうの?」 「・・・・へっへっへっ」バレてる。ほんまはあんまし知らんねん。
ええ感じや。交通量も少ないし。民家もまばらにあるだけやな。おっ、だんだん上りになってるな。緑も増えてきたし。このまま山越えるんやな。
で、道沿にひっそり建つおみやげやさんに到着。ここは中がカウンターになっててカフェバーみたいな所。 車を駐車場に入れる。あー、疲れた。 「この辺はもう、一応タロフォフォ地区やな」 「ええなぁ!!」谷口君も興奮気味。 「でも、タロフォフォ川までやったら道わかるけど、滝まではわからんわ」 「店の人に聞こか」と谷口君。そらそやわな。観光リーフレットのイラストマップなんかでは限界があるわな。「タロフォフォの滝に行きたいんやけど道教えてください」 「★●□◆◎」 アカン!!早すぎて聞き取れへんかった。伝わってないのかな。うわっ、谷口君も困ってるよ。おぉ、身振り手ぶりでもう一回説明してるよ。なになに、『タロフォフォの…』ふんふん、お、何か手でダーって上から下に…。あっ『滝な、滝。』 わかるわかる。なんや、壁にかかってる地図に店の人連れていったで。 どうやらお店の人もわかってくれたみたい。ゆっくりと説明してくれる。 ほー、『このまま走ったら2本にわかれてて…』ふむふむ、『1本は上りでもう1本は下り』 で、『下りの方に行け』と。なになに、『そしたら看板があるからそれに従え』と。なるほどなー。でも、僕らタモン地区で使ってた英語って、現地ではやっぱり通用せえへんな。今まで日本人に分かるようにしゃべってくれてはったんやな…。 あ〜、現地やなぁ。いいなぁ。本物の海外や。 「谷口君わかった?」 「ん。」 『2本に分かれてて、下りの方に行け。そしたら看板が見える!』2人声を合わせる。 よかった。合ってた。
さ、出発しよ!!
再びどんどんと走る。道も上りで1車線になったな。 完全な山道やな。カーブが多いしRがきついわ。ほれに、カーブ曲がってる途中、なんか左ハンドルやと自分のラインがつかめへんな。…おっとっと。 そんなんを繰り返して山を上り視界が広がる。
絶景!!
「おーっ!!!」
なんと…。島の反対側や。むっちゃきれいや。昨日のバスからも見たけど、今日は感動が全然違う。 海が、町が、むっちゃきれいやー。 「ええなぁ!!!」 「ええなぁ!!!」 うん、絶対にレンタカー借りてよかったわ。もしかしてタロフォフォの滝までたどり着けへんかもしれんけど、別にいいな。なんか、車運転してる僕らって格好ええなぁ。これやな。旅行はこれや!! 小山さんとか青木君いまごろ何してんのかな?連れて来たげたらよかったな。ヘッヘッヘっ
帰りしにはこの辺で車停めて写真とろ。
ごきげんさんでどんどん進む。
おっあれやな。2本に分かれてる。 「ここやな、これを下りの方に行ったらいいねんかな。」 「そや」と谷口君。 で、迷わず下りへ。どんどん進む。 「もう僕ここから道知らんわ。さっきの所右にまがったらジャングルリバークルーズやってん」 とうとう辿着いてるんや。昨日来たところやもん。でもまだまだ走らなあかんな。
さらにどんどん進む。
おっ、パイロンが立ってるな。このT字路工事してるんや。避けなあかんな。 で、反対車線にでてよける。
・・・・・。
「さっき、日本語で『タロフォフォの滝』って看板なかった?」 「あった!!さっきの工事してたところ入らなあかんのや!!」 「了解!!」 で、Uターン。 お、やっぱり看板あるわ。小さいなぁ。 看板の指示どおり曲がる。お、民家や。こんな山奥にけっこう住んでるんや。 あ、また看板がある。それにしても小さいなぁ。なになに、曲がるんやな。 なんや、もう集落出てしもた。道路も舗装されてないな。赤い土やし赤い道路なんやな。
またしても絶景!!!
「北海道みたいや」…谷口君、日本に例えるのやめようや。 「広大やな。360°パノラマやで!!」 「なんか水曜スペシャルみたいやな!!!」 ・・・すごい例えをもってくるなぁ。 でも、ほんまにすごいわ。グアムってこんな所やったんや。これが本当のグアムの姿なんや!!
もう、最高にごきげんさんで、1本道を砂煙り上げながら突き進む。
「どこまで走るんやろか?」急に不安になる。走っても走っても何も変化がないもの。
「あっ、看板や!!」よかった。ここを入って行くんやんな。一応ゲートが見えるな。『ようこそ、タロフォフォの滝』って書いてある。 ・・・・。誰も居いひんがな。無人のゲートをくぐりさらに走る。
しばらく走るとやっと施設を発見。ゲートくぐってから長かったなぁ。 駐車場に車を停める。えらい空いてるな。やっぱり山奥だけあって観光客も来ないなぁ。 さぁ、到着や!!よくたどりつけた!!!。
「ちょっと見てこよっか?」そう言って施設のカウンターを覗き込む。 あっ、よかった。人おるやん。休みかなって思ったわ。 (入場13ドルって書いてる…)お金要るんや。
「・・・・。」
(ここまで来て13ドルが惜しいって言えへんやんな)
「ほな、カメラ準備して入ろっか!」 で、二人後部座席からガチャガチャと機材を取り出す。
「僕、持ってきてないで」そらそやわな。谷口君は高速シャッターやし、いらんわな。「フイルムやったら100持ってるで」おおっ、ありがたい。 「ありがとう。また使うとき貸して。」
で、準備完了。 あっ1組の家族が出てきた…。となりの車で来やーたんや。日本人や!! 「車でこられたんですか?遠いですね…」あっ、谷口君しゃべりかけてるよ。 「ええ、遠いですね」 「・・・・・では。」
なんや。会話になってないやん。さ、13ドル払って入ろ。
おー、誰もおれへん。
さびれてるって感じじゃないんやけど、なんか休みの日みたいやな。 へーっ ここからロープウェイに乗って降りるんや。で、そそくさと乗り込む。
うぉーっ
きれいやな。ほんまジャングルや。
で、2分くらいで下に到着。
絶句!
これや!!、これが夢にまで見たタロフォフォの滝なんや。 15メートルから流れ落ちる滝はもう大迫力。二人は無言になって自分の足場を探す。
でも観光客って僕らだけなんかな?人がおれへんからどこからでも撮れるな。贅沢やなぁ。 おっ、谷口君、どんどん進んでるよ。 一気にシャッターを押して、ふと落ち着く。 「きれいやな…」
「来てよかったな」そう谷口君に言う。 「むっちゃええ!!ほな下に行こっか。」 「まだあんの?」 「ん。タロフォフォの滝は全部で5つあるんやで」 「そうなんや…。」谷口君よう勉強してるな…。グアムって初めてじゃぁ…。 じゃぁ、次は2つめや。 細い吊り橋をわたる。 ここもすごいな。迫力ならさっきのよりこっちやな!! これ全部1つの岩なんやろか…。
で、また二人は無言でシャッターを押す。 貸しきりなんて贅沢や。ぜったい贅沢や…。 「これ以上下には行けへんな」 「多分見られるのはこの2つなんやろ」 「そやな。横井さんの洞穴行こか」 で、二人はジャングルに足を向ける。 なんか看板に書いてあるで なになに… 『老人や子どもはこれ以上行くな。』 ・・・・・。 険しいんやろか?
でも行くでぇ。 おっ、一応細い山道はついてるな。でも、ほんまのジャングルやな。蒸し暑いわ。 おおっ、ちょうちょがいっぱいおる。 それに行くとこ行くとこトカゲがおる。むっちゃきれいなトカゲやなぁ。 どんどん進む。 何か視線を感じる…。 うわっ、野ブタや!! 2匹もおるで。目合うてもた。 「え、えらい谷口君、慎重に歩いてるな。」 「滑るねん」 「でも、その靴ティンバーランドの靴ちゃうん?」 「そやで…」(ティンバーランドって アウトドアブランドと違うかったっけ。)
おっ、行止りや。看板があるな。なになに、これが横井さんの洞穴か…。 で、どこ?
ちょっと周りを見渡してみる。
もしかしてこれか…?!。 なんと小さい穴やな。解らんかったわ。 ほーっ、こんな穴に28年間も暮らしてはってんなぁ。戦争中やと思って…。 ほーっ、 ほな、戻ろっか。 で、来た道を逆もどり。お、外国の方2人がやってきたよ。 「ハーイ」一応挨拶をする。 「なあなあ、谷口君、外国人があんな穴見てどうするんやろな?看板も日本語やったし」 「何これ?って思うやろな。ヘッヘッヘっ」
さ、日も暮れかけてきた。そろそろ戻らないと道に迷うかも。
時計は4:30を廻っていた。
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