年の功

子どもの頃、どこの家庭でもおじいちゃん、おばぁちゃんがいて「〜より歳の甲」が界隈を蔓延っていた時代、村でちょっとトラブルがあれば、誰もが口を揃えて「村長に聞け!」。と最年長の知恵にあやかる。そんな世の中は、我家でも例外ではなかった。蜂にさされたらションベンかけろ。だの火傷にはアロエとかミミズにかけるとハレるぞとか、サボテン喰えば空が飛べる。。だの、医学とはかけ離れた知識の有無が年寄には必須の条件なのである。
子どもの頃の僕は喉の手術に見事に失敗し、手のつけようがないままの扁桃腺を隠し持っており、一度熱を出すと一気に42度まで上がる。「触らぬ 神にたたりなし」を見事にいじくって爆発させてしまったのである。僕が今も頭が悪くて貧乏なのは子どもの頃の高熱のせいだと信じて疑わない。ある日、その高熱で意識も薄くなりハァハァとわずかな呼吸そし、家族が心配そうに見守る中、医者は手は全てつくしたとうなだれ「今夜が峠です。。。(医者)」「そ、そんな〜っ(家族)」医者/黙って腕を組み首を横にふる。 家族/涙をこらえ握り拳をぎゅっと握る・・。BGM/津軽海峡冬景色。
普通なら「あの枯葉が落ちた時、僕の命も・・・・ガクっ」が、普通 の流れである。が、いきなりフスマがバーンと開き、ばぁちゃんが登場したのである。で、まじまじと僕を見つめると。。「キュウリじゃぁ。。」「は?!」「きゅうりを持ってこい!」とすごい剣幕で訴え、訳のわからないまま準備されたキュウリを半分にストンと切って、ユニコーンよろしく僕のおでこに立てたかと思うと、「これで安心じゃ。(ばばぁ)」「おぉ!!(皆の衆)」ヤンヤヤンヤと喝采の嵐である。。。。。。あぁ、熱さえなければ・・。あぁ、熱さえなければ・・。高熱で動けないのをいいことに・・。。「み、みんなっ、ばばぁのたわごとに振り回されたらアカン!!!」あぁ、熱さえなければ・・。ハァハァ、フゥフゥ。。

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